まだまだ寒暖の差は激しいですが、少しずつ日中の気温が高くなり、春らしい気候になってきましたね✿
今日は春の養生法をご紹介します。
中国の古典『黄帝内経』には「春三月、これを発陳と謂う。天他倶に生じ、万物以って栄ゆ」という記述があります。
春三月というのは立春から立夏までの間の3ヶ月間の事を指します。
発陳とは陳(ふる)きを押し出して新しいものを押し出すという意味があります。
つまり春は陽気が上昇し、気が発散します。自然界では芽吹きの時です。
植物だけでなく動物も動き始める時期です。この動くというのが気(陽気)なのです。
しかし、この陽気が昇りすぎるとイライラやのぼせ、めまいなどの症状が起こりやすくなってしまうのです。
また、春は肝が活発になる季節です。この肝の働きが活発になるというのは自然界で言うところの芽が出るということと同じことです。
ですからこの働きがうまくいかないと様々な症状に悩まされることとなります。
まず、肝には①疏泄という気を巡らせ、上昇させるという働きがあります。この働きがうまくいかなくなると気の巡りが悪くなる、つまり気が滞ってつまる(気滞鬱結)という状態になります。
このような状態になるとイライラと落ち着かない、なんとなく胸苦しい、はぁ~とため息が出るという状態になります。
また、肝の陽気が昇りすぎるとめまいや、耳鳴り、目が赤くなる、良く眠れないなどの症状が発生します。
このような症状がこの時期でやすい方は肝の働きを整え気の巡りをよくてあげることが大切です。
まず春になったばかりの立春には陽気が芽生えたばかりなので陽気を損なわないように、身体を冷やさないようにすることが大切です。
気は冷えると巡りが悪くなるのです。
しかし、暖かくするのは何もたくさんの衣服を着込むというばかりではありません。適度な運動で体を動かすという事が大切です*
だんだん暖かくなると服装も薄くなってきます。
しかし、この時期は三寒四温というように暖かかったり寒かったりと気温の変化が激しくなります。うっかり薄着をして体を冷やさないように注意しましょう!
実は漢方でいうところの肝の働きには②血を蔵するという働きがあります。
人間の身体の中の栄養は最終的には血となります。そのため、人間の体の中の陽気が巡るためにはこの血がしっかりしていることが大切なのです。
気の陽に対して血は陰といいます。実は身体の中はさまざまな陰陽でうまくバランスを取るようにできています。
このバランスが崩れた時にいろいろな症状が発生します。
また肝の陰が不足するとめまいや耳鳴りに加えて口が渇いて喉が痛くなる、手足がぴくぴくするなどの症状が起こりやすくなります。
そのため気の巡りをよくするだけでなく血を補ってあげることも必要です。
春は入学や入社、転勤、転属など..新しい環境に変わり、何かとストレスのかかりやすい季節です。
さらに中医学の「五行学説」でも、春は感情の調節機能を持つ『肝』が影響を受けやすくイライラしたり、情緒不安定になったりしやすい季節になります。
なにかと『ストレス』が気になるこの季節はしっかり肝を補って、こまめにストレスを発散するようにしましょう(^-^)!!
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