兵庫区 K様 16歳 男性
1年前に病院で過敏性腸症候群だと診断されました。
ちょうど1年前の受験前後から毎朝、腹痛と下痢がひどく、ほぼ毎日腹痛があり、週に1、2度は動けないほど激痛があり、学校も休んでいたそうです。
お肉など脂っこい物を食べると腹痛も強くなるそうです。
頭痛もひどく、こめかみのあたりがドクドクと痛むそうです。
一時期無性に氷が食べたくなったそうです。
立ちくらみもあり、いつも痰がからんでいるそうです。
喉の詰り感もあり、進学校のため勉強が忙しく、ストレスもとても溜っている様子でした。
睡眠は夜は1時か2時まで起きていて、慢性的な寝不足が続いていました。
寝不足の日は体調もとても悪化するそうです。
病院では「イリボー錠」が処方されていました。
この方は中医学的に『肝脾不和』『脾胃虚弱』と考えられます。
そのため、ストレスを緩和し、体の気の巡りを良くする漢方薬と下痢を緩和するような漢方薬をお出ししました。
1週間後にご来店された際には腹痛や下痢はあまり変わらないが、頭痛が減ったそうです。
1ヶ月続けてもらうと1週間のうちでも痛みのある日と何も痛みのない日の差(1週間のうち半分調子よく、半分調子悪い)が出てきたそうです。
焼肉に行った日の痛みは結構つらかったそうです。
新年度なので毎日バタバタと生活も忙しかったそうです。
2カ月弱経った頃には1週間のうちでも痛む日は1日程度に減ってきたそうです。
下痢も同じように1日だけになり、学校を休むことも減ったそうです。
この頃から多少寝不足でも体調を崩すことも減り、頭痛はすっかりなくなったそうです。
その後も調子がだいぶ安定してきたそうなので、この漢方薬で現在も調子を見ていただいています。
≪私見≫
「過敏性腸症候群」は先進国に多く、日本人では10~15%に認められ、消化器科を受診する人の3分の1を占めるほど、頻度の高い病気です。
発症年齢は20~40代に多く、男女比は1対1.6で、やや女性に多くみられます。
特にここ10年近くで急増してきた、胃腸の弱い日本人とは関係の深い病気です。
この方は進学校に通っていることもあり、勉強を一生懸命やらないといけないため、ついつい夜更かしをしてしまい、そのこともストレスになっているようでした。
受験の前後から発症したように、やはりストレスが病気の発症や悪化の原因にもなっていました。
肝臓はストレスの影響をとても受けます。
肝臓がストレスの影響で働きが落ちると、胆汁の分泌が落ちたり、胃腸の働き自体も落ちてしまいます。
そうすると、下痢や軟便、食欲低下、腹痛、疲れやすいなどの症状が見られます。
また、体の根本である「気(エネルギー)」や「血」が作られにくくなるので、たちくらみやめまいなど起きやすくなります。
同じように「過敏性腸症候群」で悩んでいる方は普段からできるだけストレスを溜めないようにする。
あまり胃腸に負担をかける脂っこい物、味付けの濃い物、冷たい物、刺激物などは避けるようにしましょう!
そして、漢方薬もそのツラい症状を緩和するお力になれると思います。
ぜひご相談ください。